美容師として働いていると、ふとした瞬間に
「このまま、このお店でいいのかな?」
「もっと自分らしく働ける場所ってないのかな…」
と考えるタイミングが必ず出てきます。
転職は、逃げでも負けでもなく
“これからの自分を大事にするための選択肢” です。
ここでは、美容師が理想の転職先を見つけるための流れを
5つのステップに分けて、できるだけわかりやすくまとめました。
・今の職場がしんどくなってきた人
・なんとなく転職サイトだけ眺めている人
・でも、失敗はしたくない人
そんな美容師さんの頭と心の整理に使ってください。
STEP1:転職サイトを見る前に「自分の本音」を整理する

いきなり求人を探す前に、
まずやってほしいのが 自己分析+キャリアプランの整理 です。
まず「なぜ転職したいのか」を言葉にする
理由がぼんやりしたままだと、
転職しても同じ悩みを繰り返しやすくなります。
よくある理由はだいたいこのあたりです。
- 労働時間・休みなどの 働き方を変えたい
- 給料や待遇 に不満がある
- 今のサロンでは これ以上の成長が見えない
- 人間関係 がしんどい
- 家庭や子育てと 両立しやすい環境 に変えたい
ここは正直でOKです。きれいな理由じゃなくて大丈夫。
自分の“これから”を少しだけ具体的にしてみる
次に、こんなことも書き出してみてください。
- どんなお客様に喜んでもらいたいか
- 単価高めでじっくり派か、回転重視派か
- 休み・勤務時間はどれくらいほしいか
- 将来的に店長・マネージャー・フリーランス…どこを目指したいか
この「今」と「これから」のギャップが、
あなたに合う転職先を選ぶための軸になっていきます。
STEP2:条件だけじゃなく「環境」を見る目を持つ

次のステップは、転職先選びの基準づくり です。
転職先を選ぶときに見るべきポイント
求人票を眺めるときは、まずここを見てみてください。
- 給料や歩合の仕組み(昇給のルールがあるか)
- 勤務時間・休日日数・残業の雰囲気
- 社会保険・各種手当・育休などの福利厚生
- カリキュラムや教育制度があるか
- スタッフの年齢層・雰囲気・離職率
これに加えて、美容師として特に大事なのが
「お店の空気」と「人間関係」 です。
見学や面接のときは、
- 先輩同士の会話のトーン
- 忙しい時間帯のバックルームの空気
- オーナーや店長のスタッフへの接し方
ここをよく見てみてください。
違和感があるなら、無理に入らなくて大丈夫です。
STEP3:求人サイト・エージェントを“うまく使う”

ここでやっと、転職サイトの出番です。
美容師向け求人サイト&エージェントの使い方
求人サイトは「情報集め用」、
転職エージェントは「相談&条件整理用」と考えると使いやすいです。
- 求人サイト
→ エリア・給与・休日・働き方などで検索して 全体の相場感を知る用 - 美容師専門の転職エージェント
→ 現状の整理・条件交渉・非公開求人の紹介など、
一人で抱え込まずに進めたいときの味方
どちらか片方ではなく、
“1〜2サイト+エージェント1つ”くらいをゆるく併用 するのがおすすめです。
口コミ・評判も必ずチェック
サロン名で検索すると、
GoogleのクチコミやSNSの声が出てくることがあります。
・あまりにも極端に評価が低い
・スタッフの愚痴が多い
こんな場合は、慎重に見たほうが安心です。
STEP4:書類・志望動機・面接は“盛りすぎない”

転職活動の中で
「一気にハードルが上がった気がする…」
と感じやすいのが、書類作成と面接です。
でも、美容師の場合は
完璧な文章より“等身大の言葉”のほうが伝わります。
志望動機・職務経歴書はシンプルでOK
- 「なぜそのサロンなのか」
- 「これまでどんな経験をしてきたか」
- 「これからどんな美容師になりたいか」
この3つを、自分の言葉で書けていれば十分です。
数字で言える実績があれば、
- フリー売上
- 指名比率
- リピート率
- 得意メニュー
なども少しだけ添えておくと説得力が増します。
面接は“自分をよく見せる場”ではなく“相性を確かめる場”
よく見せようとしすぎると、入ってからしんどくなります。
- できないことは「今はできません」と言っていい
- 不安なことは面接で質問していい
- 気になる条件ははっきり確認していい
面接で「話しやすかった」「ちゃんと聞いてくれた」と感じるサロンは、
働いてからも人間関係がうまくいきやすいです。
STEP5:転職後の不安とどう付き合うか

転職はゴールではなく、スタートです。
新しい環境に慣れるまでは、誰でも不安になります。
転職のリスクも、ちゃんと理解しておく
- 思っていたより忙しかった
- 教育の実態が違った
- 人間関係が合わなかった
どんなに準備しても、ズレが出ることはあります。
そのときに自分を責めすぎないこと。
「ここも違ったな」と思ったら、
また環境を考え直していいんです。
新しい職場での人間関係を作るコツ
- 自分からあいさつする
- わからないことは早めに聞く
- 感謝は言葉にする
- 仕事以外の雑談も少しだけ
このあたりを意識するだけでも、
新しい職場に馴染むスピードは全然変わってきます。
番外編:誰にも相談できないときの「外側の味方」

転職のこと、今のサロンのこと、
同じ職場の人には話しづらい悩みもあります。
- 辞めたいけど、言い出せない
- 労働時間や給料のことでモヤモヤしている
- 体調がきついのに、相談できる人がいない
そんなときは、
美容師専門の転職エージェントや外部の相談窓口を
“ひとつ持っておく”だけでも心が軽くなります。
場合によっては、
どうしても自分から「辞めます」と言えない人のために
退職代行という選択肢もあります。
無理に使う必要はまったくありません。
ただ、「最悪のときはここまでできるんだ」と知っておくだけでも、心の逃げ道になります。
まとめ:理想の転職先は“条件”より“安心して働けるかどうか”

理想の転職先を一言でいうと、
給料・休み・教育・人間関係
この4つのバランスが、自分にとってちょうどいい場所
だと思っています。
- お客様に喜んでもらえること
- ちゃんと休めること
- これからも美容師を続けていけること
この3つが守れる場所なら、
その転職はきっと成功と言っていいはずです。
転職は、怖くてもいいし、不安でもいいです。
大事なのは、その気持ちを抱えたままひとりで我慢しないこと。
少しずつでいいので、
- 自分の本音を書き出して
- 情報を集めて
- 誰かに相談して
あなたにとって「ここなら頑張れそう」と思える場所を、一緒に探していきましょう。


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